第1章 火災の予防(第1条―第5条の5)/消防法施行令


(昭和三十六年三月二十五日政令第37号)

消防に戻る
法令ユビキタスに戻る


最終改正:平成一六年二月六日政令第19号

(最終改正までの未施行法令)
平成十六年二月六日政令第19号(未施行)
 

 内閣は、消防法(昭和二十三年法律第186号)第8条第1項、第9条の2、第17条第1項、第17条の2、第17条の3第2項及び第19条第3項の規定に基づき、並びに同法を実施するため、この政令を制定する。


   第1章 火災の予防

(消防長等の同意を要する住宅)
第1条  消防法(以下「法」という。)第7条第1項ただし書の政令で定める住宅は、一戸建ての住宅で住宅の用途以外の用途に供する部分の床面積の合計が延べ面積の二分の一以上であるもの又は五十平方メートルを超えるものとする。

(防火対象物の指定)
第1条の2  法第8条第1項の政令で定める大規模な小売店舗は、延べ面積が千平方メートル以上の小売店舗で百貨店以外のものとする。
 法第8条第1項の政令で定める二以上の用途は、異なる二以上の用途のうちに別表第一(一)項から(十五)項までに掲げる防火対象物の用途のいずれかに該当する用途が含まれている場合における当該二以上の用途とする。この場合において、当該異なる二以上の用途のうちに、一の用途で、当該一の用途に供される防火対象物の部分がその管理についての権原、利用形態その他の状況により他の用途に供される防火対象物の部分の従属的な部分を構成すると認められるものがあるときは、当該一の用途は、当該他の用途に含まれるものとする。
 法第8条第1項の政令で定める防火対象物は、別表第一に掲げる防火対象物(同表(十六の三)項及び(十八)項から(二十)項までに掲げるものを除く。次条において同じ。)で、当該防火対象物に出入し、勤務し、又は居住する者の数(以下「収容人員」という。)が、同表(一)項から(四)項まで、(五)項イ、(六)項、(九)項イ、(十六)項イ及び(十六の二)項に掲げる防火対象物にあつては三十人以上、その他の防火対象物にあつては五十人以上のものとする。
 収容人員の算定方法は、総務省令で定める。

(同一敷地内における二以上の防火対象物)
第2条  同一敷地内に管理について権原を有する者が同一の者である別表第一に掲げる防火対象物が二以上あるときは、それらの防火対象物は、法第8条第1項の規定の適用については、一の防火対象物とみなす。

(防火管理者の資格)
第3条  法第8条第1項の政令で定める資格を有する者は、次の各号に掲げる防火対象物の区分に応じ、当該各号に定める者で、当該防火対象物において防火管理上必要な業務を適切に遂行することができる管理的又は監督的な地位にあるものとする。
 第1条の2第3項に規定する防火対象物で、次号に規定する防火対象物以外のもの(以下この条において「甲種防火対象物」という。) 次のいずれかに該当する者
 消防本部及び消防署を置く市町村の消防長その他総務大臣の指定する機関が行う甲種防火対象物の防火管理に関する講習(第3項において「甲種防火管理講習」という。)の課程を修了した者
 学校教育法(昭和二十二年法律第26号)による大学、短期大学又は高等専門学校において総務大臣の指定する防災に関する学科又は課程を修めて卒業した者で、一年以上防火管理の実務経験を有するもの
 市町村の消防職員で、管理的又は監督的な職に一年以上あつた者
 イからハまでに掲げる者に準ずる者で、総務省令で定めるところにより、防火管理者として必要な学識経験を有すると認められるもの
 第1条の2第3項に規定する防火対象物で、延べ面積が、別表第一(一)項から(四)項まで、(五)項イ、(六)項、(九)項イ、(十六)項イ及び(十六の二)項に掲げる防火対象物にあつては三百平方メートル未満、その他の防火対象物にあつては五百平方メートル未満のもの(以下この号において「乙種防火対象物」という。) 次のいずれかに該当する者
 消防本部及び消防署を置く市町村の消防長その他総務大臣の指定する機関が行う乙種防火対象物の防火管理に関する講習(第3項において「乙種防火管理講習」という。)の課程を修了した者
 前号イからニまでに掲げる者
 甲種防火対象物でその管理について権原が分かれているものの管理について権原を有する者がその権原に属する防火対象物の部分で総務省令で定めるものに係る防火管理者を定める場合における前項の規定の適用については、法第8条第1項の政令で定める資格を有する者は、前項第1号に掲げる者のほか、同項第2号イに掲げる者とすることができる。
 甲種防火管理講習及び乙種防火管理講習の実施に関し必要な事項は、総務省令で定める。

(防火管理者の責務)
第4条  防火管理者は、防火管理上必要な業務を行うときは、必要に応じて当該防火対象物の管理について権原を有する者の指示を求め、誠実にその職務を遂行しなければならない。
 防火管理者は、消防の用に供する設備、消防用水若しくは消火活動上必要な施設の点検及び整備又は火気の使用若しくは取扱いに関する監督を行うときは、火元責任者その他の防火管理の業務に従事する者に対し、必要な指示を与えなければならない。
 防火管理者は、総務省令で定めるところにより、消防計画を作成し、これに基づいて消火、通報及び避難の訓練を定期的に実施しなければならない。

(共同防火管理を要する防火対象物の指定)
第4条の2  法第8条の2第1項の政令で定める防火対象物は、次に掲げる防火対象物とする。
 別表第一(一)項から(四)項まで、(五)項イ、(六)項、(九)項イ及び(十六)項イに掲げる防火対象物のうち、地階を除く階数が三以上で、かつ、収容人員が三十人以上のもの
 別表第一(十六)項ロに掲げる防火対象物のうち、地階を除く階数が五以上で、かつ、収容人員が五十人以上のもの
 別表第一(十六の三)項に掲げる防火対象物

(火災の予防上必要な事項等について点検を要する防火対象物)
第4条の2の2  法第8条の2の2第1項の政令で定める防火対象物は、別表第一(一)項から(四)項まで、(五)項イ、(六)項、(九)項イ、(十六)項イ及び(十六の二)項に掲げる防火対象物であつて、次に掲げるものとする。
 収容人員が三百人以上のもの
 前号に掲げるもののほか、別表第一(一)項から(四)項まで、(五)項イ、(六)項又は(九)項イに掲げる防火対象物の用途に供される部分が避難階(建築基準法施行令(昭和二十五年政令第338号)第13条の3第1号に規定する避難階をいう。以下同じ。)以外の階(一階及び二階を除くものとし、総務省令で定める避難上有効な開口部を有しない壁で区画されている部分が存する場合にあつては、その区画された部分とする。以下この号、第21条第1項第6号の2、第35条第1項第3号及び第36条第2項第3号において「避難階以外の階」という。)に存する防火対象物で、当該避難階以外の階から避難階又は地上に直通する階段(建築基準法施行令第26条に規定する傾斜路を含む。以下同じ。)が二(当該階段が屋外に設けられ、又は総務省令で定める避難上有効な構造を有する場合にあつては、一)以上設けられていないもの

(避難上必要な施設等の管理を要する防火対象物)
第4条の2の3  法第8条の2の4の政令で定める防火対象物は、別表第一に掲げる防火対象物(同表(十八)項から(二十)項までに掲げるものを除く。)とする。

(防炎防火対象物の指定等)
第4条の3  法第8条の3第1項の政令で定める防火対象物は、別表第一(一)項から(四)項まで、(五)項イ、(六)項、(九)項イ、(十二)項ロ及び(十六の三)項に掲げる防火対象物(次項において「防炎防火対象物」という。)並びに工事中の建築物その他の工作物(総務省令で定めるものを除く。)とする。
 別表第一(十六)項に掲げる防火対象物の部分で前項の防炎防火対象物の用途のいずれかに該当する用途に供されるものは、同項の規定の適用については、当該用途に供される一の防炎防火対象物とみなす。
 法第8条の3第1項の政令で定める物品は、カーテン、布製のブラインド、暗幕、じゆうたん等(じゆうたん、毛せんその他の床敷物で総務省令で定めるものをいう。次項において同じ。)、展示用の合板、どん帳その他舞台において使用する幕及び舞台において使用する大道具用の合板並びに工事用シートとする。
 法第8条の3第1項の政令で定める防炎性能の基準は、炎を接した場合に溶融する性状の物品(じゆうたん等を除く。)にあつては次の各号、じゆうたん等にあつては第1号及び第4号、その他の物品にあつては第1号から第3号までに定めるところによる。
 物品の残炎時間(着炎後バーナーを取り去つてから炎を上げて燃える状態がやむまでの経過時間をいう。)が、二十秒を超えない範囲内において総務省令で定める時間以内であること。
 物品の残じん時間(着炎後バーナーを取り去つてから炎を上げずに燃える状態がやむまでの経過時間をいう。)が、三十秒を超えない範囲内において総務省令で定める時間以内であること。
 物品の炭化面積(着炎後燃える状態がやむまでの時間内において炭化する面積をいう。)が、五十平方センチメートルを超えない範囲内において総務省令で定める面積以下であること。
 物品の炭化長(着炎後燃える状態がやむまでの時間内において炭化する長さをいう。)の最大値が、二十センチメートルを超えない範囲内において総務省令で定める長さ以下であること。
 物品の接炎回数(溶融し尽くすまでに必要な炎を接する回数をいう。)が、三回以上の回数で総務省令で定める回数以上であること。
 前項に規定する防炎性能の測定に関する技術上の基準は、総務省令で定める。

第4条の4  法第8条の3第3項の政令で定める法律は、農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(昭和二十五年法律第175号)及び家庭用品品質表示法(昭和三十七年法律第104号)とする。

(対象火気設備等の位置、構造及び管理に関する条例の基準)
第5条  火を使用する設備又はその使用に際し、火災の発生のおそれのある設備であつて総務省令で定めるもの(以下この条及び第5条の4において「対象火気設備等」という。)の位置、構造及び管理に関し火災の予防のために必要な事項に係る法第9条の規定に基づく条例の制定に関する基準(以下この章において「条例制定基準」という。)は、次のとおりとする。
 対象火気設備等は、防火上支障がないものとして総務省令で定める場合を除くほか、建築物その他の土地に定着する工作物(次条第1項第1号において「建築物等」という。)及び可燃物までの間に、対象火気設備等の種類ごとに総務省令で定める火災予防上安全な距離を保つ位置に設けること。
 対象火気設備等は、可燃物が落下し、又は接触するおそれがなく、かつ、可燃性の蒸気若しくは可燃性のガスが発生し、又は滞留するおそれのない位置に設けること。
 対象火気設備等を屋内に設ける場合にあつては、防火上支障がないものとして総務省令で定める場合を除くほか、総務省令で定める不燃性の床等の上に設けること。
 総務省令で定める消費熱量以上の対象火気設備等を屋内に設ける場合にあつては、防火上支障がないものとして総務省令で定める場合を除くほか、外部への延焼を防止するための措置が講じられた室に設けること。
 対象火気設備等は、その種類ごとに総務省令で定めるところにより、その使用に際し、火災の発生のおそれのある部分について、不燃材料で造る等防火上有効な措置が講じられた構造とすること。
 対象火気設備等は、その種類ごとに総務省令で定めるところにより、その周囲において火災が発生するおそれが少ないよう防火上有効な措置が講じられた構造とすること。
 対象火気設備等は、その種類ごとに総務省令で定めるところにより、振動又は衝撃により、容易に転倒し、落下し、破損し、又はき裂を生じず、かつ、その配線、配管等の接続部が容易に緩まない構造とすること。
 対象火気設備等の燃料タンク及び配管は、総務省令で定めるところにより、燃料の漏れを防止し、かつ、異物を除去する措置が講じられた構造とすること。
 対象火気設備等は、その種類ごとに総務省令で定めるところにより、その風道、燃料タンク等について、ほこり、雨水その他当該対象火気設備等の機能に支障を及ぼすおそれのあるものが入らないようにするための措置が講じられた構造とすること。
 対象火気設備等には、その種類ごとに総務省令で定めるところにより、その内部の温度又は蒸気圧が過度に上昇した場合その他当該対象火気設備等の使用に際し異常が生じた場合において安全を確保するために必要な装置を設けること。
十一  対象火気設備等については、必要な点検及び整備を行い、その周囲の整理及び清掃に努める等適切な管理を行うこと。
 前項に規定するもののほか、対象火気設備等の位置、構造及び管理に関し火災の予防のために必要な事項に係る条例制定基準については、対象火気設備等の種類ごとに総務省令で定める。
 火を使用する設備以外の対象火気設備等であつて、その機能、構造等により第1項に定める条例制定基準によることが適当でないと認められるものについては、当該条例制定基準に関して、当該対象火気設備等の種類ごとに総務省令で特例を定めることができる。

(対象火気器具等の取扱いに関する条例の基準)
第5条の2  火を使用する器具又はその使用に際し、火災の発生のおそれのある器具であつて総務省令で定めるもの(以下この条及び第5条の4において「対象火気器具等」という。)の取扱いに関し火災の予防のために必要な事項に係る条例制定基準は、次のとおりとする。
 対象火気器具等は、防火上支障がないものとして総務省令で定める場合を除くほか、建築物等及び可燃物との間に、対象火気器具等の種類、使用燃料等ごとに総務省令で定める火災予防上安全な距離を保つこと。
 対象火気器具等は、振動又は衝撃により、容易に可燃物が落下し、又は接触するおそれがなく、かつ、可燃性の蒸気又は可燃性のガスが滞留するおそれのない場所で使用すること。
 対象火気器具等は、振動又は衝撃により、容易に転倒し、又は落下するおそれのない状態で使用すること。
 対象火気器具等を屋内で使用する場合にあつては、総務省令で定める不燃性の床、台等の上で使用すること。
 対象火気器具等については、その周囲の整理及び清掃に努める等適切な管理を行うこと。
 前項に規定するもののほか、対象火気器具等の取扱いに関し火災の予防のために必要な事項に係る条例制定基準については、対象火気器具等の種類、使用燃料等ごとに総務省令で定める。
 火を使用する器具以外の対象火気器具等であつて、その機能、構造等により第1項に定める条例制定基準によることが適当でないと認められるものについては、当該条例制定基準に関して、当該対象火気器具等の種類、使用燃料等ごとに総務省令で特例を定めることができる。

(その他の火災の予防のために必要な事項に関する条例の基準)
第5条の3  前2条又はこれらの規定に基づく総務省令に定める条例制定基準に従つて定められるもののほか、法第9条に基づく条例の規定は、火災の予防に貢献する合理的なものであることが明らかなものでなければならないものとする。

(条例の規定の適用除外に関する条例の基準)
第5条の4  法第9条の規定に基づく条例には、対象火気設備等又は対象火気器具等について、消防長(消防本部を置かない市町村においては、市町村長)又は消防署長が、予想しない特殊の設備又は器具を用いることにより第5条若しくは第5条の2又はこれらの規定に基づく総務省令に定める条例制定基準に従つて定められた条例の規定による場合と同等以上の安全性を確保することができると認めるとき、その他当該対象火気設備等の位置、構造及び管理又は当該対象火気器具等の取扱い並びに周囲の状況から判断して、火災予防上支障がないと認めるときにおける当該条例の規定の適用の除外に関する規定を定めるものとする。

(基準の特例に関する条例の基準)
第5条の5  市町村は、法第9条の規定に基づく条例を定める場合において、その地方の気候又は風土の特殊性により、第5条若しくは第5条の2又はこれらの規定に基づく総務省令に定める条例制定基準に従つて定められた条例の規定によつては火災の予防の目的を充分に達し難いと認めるときは、当該条例制定基準に従わないことができる。

消防法施行令に戻る
消防に戻る
法令ユビキタスに戻る

第1章 火災の予防(第1条―第5条の5)/消防法施行令